妖魔０４～聖域～
「それは都合がいい」

ナンバー０１は何を伝えたというのか。

「君とナンバー００の力を存分に発揮する時がやってきたようだ」

「何？」

変身して戦うという状況は一つしかない。

敵がいるという事だ。

「多数の敵が研究所へと近づいてきているようだ」

「今、それどころじゃないっていうのに」

お吟さんの様子が気になって、戦いに身が入るかどうか。

だが、守らなければならない。

今までどれだけ彼女に守ってきてもらったか。

恩だからやるのではない。

彼女が大好きだから、守るのだ。

「研究所のチューナーや研究妖魔は戦いに慣れていない。君の盾ぐらいにはなるだろうがね」

戦いに出せば、むざむざ殺されに行くようなものか。

「何もかも俺で決める前に、ロベリアを呼んできてくれないか？」

ラインはナンバー０１に目配りをし、ナンバー０１がロベリアをつれてくる。

非常事態を知らないロベリアの瞳は緩やかである。

「ロベリア、俺はお吟さんを救いたい。だから、力を貸してくれないか？」

決して、瞳を離そうとはしない。

「戦いになれば、死ぬかもしれない」

「寒い世界に置かれるのは、恐怖」

「いいのか？」

「アナタはワタシを照らすお星様、暗闇の底にいたワタシを照らしてくれる。ワタシの心は王子様と共にある」
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表紙・目次

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