妖魔04~聖域~
「親と共に暮らしている彼女を見つけたのは日本だったがね。移住していなければ日本にいるはずだ」
「そうか」
母国に早く帰れる事になって、少しだけ嬉しくなった。
日本、俺が高校生まで生きていた国。
四年、一度たりとも帰ったことはなかった国。
俺は帰ることが出来る。
子鉄、美咲、冬狐は一体何をしているのか。
きっと俺の事を覚えていない。
それでも良い。
懐かしい思い出に浸っていると、不思議そうな顔のロベリアが俺を見つめている。
「王子様、夢の国は心を癒す?」
「そうだな」
故郷を追われた彼女の前で喜びすぎるのも不謹慎だと思う。
でも、思いつめて気を使わせるのも嫌なので素直に答える。
「色々な文化の混じった良い場所だよ」
「ワタシにも感じられる?」
「見たことない物もあると思うぜ」
ロベリアは手を組み、思いを馳せているようだった。
「お吟さん」
「んー?」
お吟さんはリンゴを齧りながら、青空を眺めている。
「俺と一緒に日本に帰って欲しい」
旅は一段落がついたといえる。
正直なところ、俺は吟と離れるのは嫌だった。
でも、気が変わって自由な旅路へと戻ってしまうのではないのだろうか。
日本には旦那であるジジイもいる。
日本にいない理由はジジイなのかは解らないところだがな。
「そうか」
母国に早く帰れる事になって、少しだけ嬉しくなった。
日本、俺が高校生まで生きていた国。
四年、一度たりとも帰ったことはなかった国。
俺は帰ることが出来る。
子鉄、美咲、冬狐は一体何をしているのか。
きっと俺の事を覚えていない。
それでも良い。
懐かしい思い出に浸っていると、不思議そうな顔のロベリアが俺を見つめている。
「王子様、夢の国は心を癒す?」
「そうだな」
故郷を追われた彼女の前で喜びすぎるのも不謹慎だと思う。
でも、思いつめて気を使わせるのも嫌なので素直に答える。
「色々な文化の混じった良い場所だよ」
「ワタシにも感じられる?」
「見たことない物もあると思うぜ」
ロベリアは手を組み、思いを馳せているようだった。
「お吟さん」
「んー?」
お吟さんはリンゴを齧りながら、青空を眺めている。
「俺と一緒に日本に帰って欲しい」
旅は一段落がついたといえる。
正直なところ、俺は吟と離れるのは嫌だった。
でも、気が変わって自由な旅路へと戻ってしまうのではないのだろうか。
日本には旦那であるジジイもいる。
日本にいない理由はジジイなのかは解らないところだがな。