妖魔04~聖域~
大胆に出てきた。
マンションの方へと引っ張られていっている。
「強引だな。俺の意思を尊重しようとは思わないのか?」
「刃さんは家で寝る。解った?」
冬狐とは性格が正反対だな。
冬狐が鯖だとすれば、妹はトロぐらいだろうか。
高価かどうかじゃない、しつこさがあるかどうかだ。
どっちかといえば、冬狐のほうがあっさりしていて好ましい。
しかし、早々に保守派に目を付けられるとはな。
慎重に行動するどころの問題じゃない。
捕虜同然の扱いだ。
抜け出さなければ、身動きの取れない状態のままになる。
さすがに、妹が監禁を行うとは思えない。
逃げ出す算段を思考していると、笹原というプレートがついた家の前まで到着している。
「はい、到着」
扉の開けた先には玄関があり、部屋へと続く廊下がある。
「先に入れ。俺は後でいい」
「後で逃げ出すつもりでしょ」
妹が俺の背中をおして、屋内へ無理矢理押し込んだ。
本当に強引な奴だ。
来た以上は諦めるしかないようだ。
「ちゃんと靴は脱いでね」
「解っている事を一々言わなくていい」
俺は履いて来た草鞋を脱いで、冷たさを感じるフローリングへと上がる。
「手前の扉がトイレで、その次の扉がお姉ちゃんの部屋だよ」
マンションの方へと引っ張られていっている。
「強引だな。俺の意思を尊重しようとは思わないのか?」
「刃さんは家で寝る。解った?」
冬狐とは性格が正反対だな。
冬狐が鯖だとすれば、妹はトロぐらいだろうか。
高価かどうかじゃない、しつこさがあるかどうかだ。
どっちかといえば、冬狐のほうがあっさりしていて好ましい。
しかし、早々に保守派に目を付けられるとはな。
慎重に行動するどころの問題じゃない。
捕虜同然の扱いだ。
抜け出さなければ、身動きの取れない状態のままになる。
さすがに、妹が監禁を行うとは思えない。
逃げ出す算段を思考していると、笹原というプレートがついた家の前まで到着している。
「はい、到着」
扉の開けた先には玄関があり、部屋へと続く廊下がある。
「先に入れ。俺は後でいい」
「後で逃げ出すつもりでしょ」
妹が俺の背中をおして、屋内へ無理矢理押し込んだ。
本当に強引な奴だ。
来た以上は諦めるしかないようだ。
「ちゃんと靴は脱いでね」
「解っている事を一々言わなくていい」
俺は履いて来た草鞋を脱いで、冷たさを感じるフローリングへと上がる。
「手前の扉がトイレで、その次の扉がお姉ちゃんの部屋だよ」