妖魔04~聖域~
明日には立ち去ろう。
任務を受ければ家に留まる必要もないし、街から離れる事になるだろう。
特別な何かがあるとは思えないからな。
街を中継ポイントとして集合し、後に行動する算段なのかもしれない。
野宿は確定だ。
でも、資金の投資があるならば、宿屋で休養を取れる可能性は増える。
体力の回復を望むのならば、無いよりはあったほうがいい。
ただし、今みたいな望んでない形で泊まりたくはなかった。
保守派に行動が筒抜けになってしまう。
同族で、組織が一緒であるのならば問題はなかったんだがな。
「今はどうでもいい話だな」
今日を早く過ぎさせるためには、寝る事が一番だ。
目を閉じる。
瞼の内側は、宇宙のようなどこまでも続く闇がある。
意識せず、暗闇を漂っていれば光の世界はすぐそこだ。
数分間、生と死の狭間を漂っていると甘い声が聞こえてきた。
「美咲ー、寂しいから一緒に寝よお」
誰かが入ってくる気配がある。
聞き覚えのない声だが、不審者とは思えない。
家の鍵を閉めていたはずだし、不審な音もしていない。
聴力はいいほうで、家中の距離なら小さな音でも聞き取れる。
「今日はベッドじゃないんだ。じゃあ、オイラも一緒に床に寝るう」
美咲という名前を言っている時点で身内だろう。
俺の背後で横になる音が聞こえてくると、両手を回してくっついてくる。
胸の柔らかい感触がするが、喜びはしない。
それよりも、眠りを妨げられたことによる苛立ちのほうが上だった。
「美咲ってー、一日で筋肉がついたねえ。いい感触だよお」
任務を受ければ家に留まる必要もないし、街から離れる事になるだろう。
特別な何かがあるとは思えないからな。
街を中継ポイントとして集合し、後に行動する算段なのかもしれない。
野宿は確定だ。
でも、資金の投資があるならば、宿屋で休養を取れる可能性は増える。
体力の回復を望むのならば、無いよりはあったほうがいい。
ただし、今みたいな望んでない形で泊まりたくはなかった。
保守派に行動が筒抜けになってしまう。
同族で、組織が一緒であるのならば問題はなかったんだがな。
「今はどうでもいい話だな」
今日を早く過ぎさせるためには、寝る事が一番だ。
目を閉じる。
瞼の内側は、宇宙のようなどこまでも続く闇がある。
意識せず、暗闇を漂っていれば光の世界はすぐそこだ。
数分間、生と死の狭間を漂っていると甘い声が聞こえてきた。
「美咲ー、寂しいから一緒に寝よお」
誰かが入ってくる気配がある。
聞き覚えのない声だが、不審者とは思えない。
家の鍵を閉めていたはずだし、不審な音もしていない。
聴力はいいほうで、家中の距離なら小さな音でも聞き取れる。
「今日はベッドじゃないんだ。じゃあ、オイラも一緒に床に寝るう」
美咲という名前を言っている時点で身内だろう。
俺の背後で横になる音が聞こえてくると、両手を回してくっついてくる。
胸の柔らかい感触がするが、喜びはしない。
それよりも、眠りを妨げられたことによる苛立ちのほうが上だった。
「美咲ってー、一日で筋肉がついたねえ。いい感触だよお」