妖魔04~聖域~
「私は仲良くしたいけどな」
「他の妖魔が聞けば、汚点だと殺してしまうかもしれないけどな」
笹原妹じゃなければ、死んでいるかもしれない。
保守派といえど、人間と友好関係を築いているわけじゃない。
そこには一線が引かれてる。
妖魔は自分達の世界の歴史だけで生きてきた。
純血は気高く白の証。
汚点である混合種が出てきたとなれば、白である歴史に黒の染みが付いてしまう。
殺されることもあるかもしれないが、捕らえられて見世物小屋にでも入れられるかもしれないな。
「刃さんは許せない?混血がいることがさ」
「どうでもいい話だ。誰かに殺されるのなら手を下すまでもない。俺が忌み嫌うのは人間だけだ」
葉桜千鶴は純粋な瞳をしていた。
人間ではない混合種という事実と同時に、殺意を鈍らせたか。
「知ってたという事は連絡でも取り合っていたのか」
「知ってたのは事実だけ。連絡先は知らなかったよ」
秋野が町を選ばなければ、笹原妹と葉桜の従姉妹が出会う事はなかっただろう。
偶然にしては出来すぎてるような気がする。
従姉妹の笹原妹は何か気にかかったような顔をしていた。
「以前、千鶴に近いニオイの混血の誰かと出会ったような気がするの」
「以前っていつのことだ?それに、誰かとは誰のことだ?」
「詳しくはわからない」
覚えていないではなく、わからないとはどういうことだ。
「他の妖魔が聞けば、汚点だと殺してしまうかもしれないけどな」
笹原妹じゃなければ、死んでいるかもしれない。
保守派といえど、人間と友好関係を築いているわけじゃない。
そこには一線が引かれてる。
妖魔は自分達の世界の歴史だけで生きてきた。
純血は気高く白の証。
汚点である混合種が出てきたとなれば、白である歴史に黒の染みが付いてしまう。
殺されることもあるかもしれないが、捕らえられて見世物小屋にでも入れられるかもしれないな。
「刃さんは許せない?混血がいることがさ」
「どうでもいい話だ。誰かに殺されるのなら手を下すまでもない。俺が忌み嫌うのは人間だけだ」
葉桜千鶴は純粋な瞳をしていた。
人間ではない混合種という事実と同時に、殺意を鈍らせたか。
「知ってたという事は連絡でも取り合っていたのか」
「知ってたのは事実だけ。連絡先は知らなかったよ」
秋野が町を選ばなければ、笹原妹と葉桜の従姉妹が出会う事はなかっただろう。
偶然にしては出来すぎてるような気がする。
従姉妹の笹原妹は何か気にかかったような顔をしていた。
「以前、千鶴に近いニオイの混血の誰かと出会ったような気がするの」
「以前っていつのことだ?それに、誰かとは誰のことだ?」
「詳しくはわからない」
覚えていないではなく、わからないとはどういうことだ。