妖魔04~聖域~
「お前、妖魔か?」
俺の質問を無視して、質問をしてくる。
「俺が聞いてるんだ。面倒くせえ対応してるんじゃねえ」
「歪んでるアル。お前のハートにアイラビューアルよ」
純血は頭がおかしいらしく、放っておいてもいい。
「混血なんて一人もいないと思っていたが、一日に二人会うなんてな」
男の表情は変わらないが、感情の揺れはあったみたいだ。
ニオイの変化で解る。
どんなニオイでも捉えることが出来る能力。
それは親父の能力だった。
親父はそれを使って物探しや人探しをすることを可能にした。
時には相手の感情などを読み、賭け事もしていた。
親父は決して嫌いじゃなかった。
だが、死んだ。
理由は覚えちゃいない。
「お前、千鶴って女と似たニオイがしてるな。お前も葉桜なのか?」
さらに大きく揺れる感情の針。
「千鶴に会ったのか」
「大学とやらに行ったさ。無防備のままでな」
自分がどんな存在かもわからずに、何の対策もしていない。
コートの男は自衛は出来るみたいだがな。
「簡単に危険な出来事が学校で起こってたまるか」
「他の奴らが嗅ぎ付けたら、どうなるかわかったものじゃない」
「何?」
「自分が混血だっていうのに、妖魔から良い様に思われてるとでも思ったのか?よほど、お前の周りには変な妖魔が多かったみたいだな」
「そうかもしれないな」
コートの男は否定はしなかった。
俺の質問を無視して、質問をしてくる。
「俺が聞いてるんだ。面倒くせえ対応してるんじゃねえ」
「歪んでるアル。お前のハートにアイラビューアルよ」
純血は頭がおかしいらしく、放っておいてもいい。
「混血なんて一人もいないと思っていたが、一日に二人会うなんてな」
男の表情は変わらないが、感情の揺れはあったみたいだ。
ニオイの変化で解る。
どんなニオイでも捉えることが出来る能力。
それは親父の能力だった。
親父はそれを使って物探しや人探しをすることを可能にした。
時には相手の感情などを読み、賭け事もしていた。
親父は決して嫌いじゃなかった。
だが、死んだ。
理由は覚えちゃいない。
「お前、千鶴って女と似たニオイがしてるな。お前も葉桜なのか?」
さらに大きく揺れる感情の針。
「千鶴に会ったのか」
「大学とやらに行ったさ。無防備のままでな」
自分がどんな存在かもわからずに、何の対策もしていない。
コートの男は自衛は出来るみたいだがな。
「簡単に危険な出来事が学校で起こってたまるか」
「他の奴らが嗅ぎ付けたら、どうなるかわかったものじゃない」
「何?」
「自分が混血だっていうのに、妖魔から良い様に思われてるとでも思ったのか?よほど、お前の周りには変な妖魔が多かったみたいだな」
「そうかもしれないな」
コートの男は否定はしなかった。