妖魔04~聖域~
「じゃあ、ここに住むか?」

「このボケ!働かざるもの食うべからずじゃ!」

楽に暮らせたらいいと思うのに、わざわざ苦労して働きたいなんてな。

案外、しっかりしたところがあるんだろうな。

チビだけど。

「うるせえ!このロリコン!」

「いってええ!」

俺の足を容赦なく踏みつけて、手足を大きく振りながら先に行ってしまった。

龍姫の部屋は模様替えされておらず、何もかも変わらない。

部屋の掃除もされているようで、どの品も綺麗に見える。

「好きな所で寛ぐが良い」

龍姫は座布団の敷かれた床の上に座る。

「あー、やっとのんびり出来るな!」

クルトはポンチョを脱いで、床に寝転がった。

歩きっぱなしだったから、疲労が溜まっているようだ。

ロベリアは遠慮がちに、女の子らしい格好で座る。

「座らないのか?」

お吟さんは立ったままで静止している。

「丞は座らないアルか?」

「やる事を思い出してな」

「行きずりの女と夜を共にするアルか?」

「俺は、お吟さんとでいいよ」

「後で、みっちりしごいてやるアル。行ってこいアル」

お吟さんがクルトの横に寝転がる。

大と小の体が並ぶと親子のように見える。
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