妖魔04~聖域~
「組織の共通点といえば、まだどこも動いてないということだ」

テンプルナイツが島のティアやカメリア達を殺しているのかどうかの情報が欲しいところだけどな。

「動いてねえのなら奇襲でもかけてさっさと潰しちまったほうがいい」

クルトはイヴァンサイドで戦っていただけあって、過激だ。

「お前なあ、簡単に済む問題じゃねえんだぞ。下手すりゃ軽く全滅だぜ?」

「自信ないのかよ。ヘタレだな」

言ってくれるチビだ。

「うるせえ!このロリコン!」

スリッパで頭をはたかれるが、話が進みそうにない。

「まずは、一つ一つの組織について考えてみるのじゃ」

龍姫が見かねて、スムーズに進ませていく。

「方法がなければ、勝つことが出来ないテンプルナイツだな」

ハンスとジャックの二人が大きすぎる存在だ。

その下にいる妖魔に対抗する徹底的な武装をした軍団。

ハゲの跳弾も気にしておかなければならない。

「俺達は奴らの剣を潰すための対策が日本にあると聞いたんだ」

「詳しい場所は聞いたのかえ?」

「そこまでは解らない。でも、妖魔というのなら、大抵は里にいるんじゃないかと思うんだけどな」

里にいるとすれば、忍び込んだ時にラインは里の暗号を破った事になる。

ラインならば出来る技術力はある。

悪魔と自称しているからな。

そして、里の中はラインにとって研究対象者で溢れかえっている。

その中から、お気に入りを見つけて持ち去ることも可能だろう。

だからこそ、研究所には妖魔達が大勢暮らしている。

連れ去られた理由はどうであれ、帰ることも可能だ。

それでも暮らしているのは、居心地がいいのだろう。

感覚が麻痺しているのかもしれないし、帰る場所がないからかもしれない。

脱線したが、里にいる場合は暗号が必要になる。

その他にいるとすれば、日本中を探し回らなければならない。
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