妖魔04~聖域~
結局、美咲の家には行かなくちゃならないのか。

暴力魔乳女帝の冬狐がいないことを祈るしかない。

燕はから〇げくんを食べながら去っていった。

「ふう」

傷はなくなったし、龍姫のところへ急いで戻る必要はなくなった。

ロベリア達を心配させる事になるが、許してもらおう。

龍姫の土下座してお金を借りたし、財布の中身も問題ない。

後ろでは殺気立っている獣が一匹いる。

結構、待たせてしまったからな。

余計なファクターによって焦らされる行為が嫌いだっていうことも、わかる。

「行くぜ」

いつも先制させてるので、吟を姫様ダッコで持ち上げて走り出す。

街中でみんなの視線が痛いが、関係ないぞ。

「おー、案外やる気アルな」

「吟の色んな顔が見たいんだよ!」

前とは大きな違いがある。

吟の気持ちがわかったことだ。

頑張りたくもなるし、やる気も溢れる。

今日くらいは吟と二人の時間を過ごしたい。

ロベリアやクルトが邪魔といっているわけじゃない。

日本に帰ってから二人になる事があまりなかったから、たまにはいいだろう。

あっという間に、ホテル街に辿り着いた。

一回も来る事がなかったので、在った事を初めて知った。

青空の下でやるのはリスクが大きいので、利用させていただく。

吟なら、興奮材料になると言いのけてしまいそうだ。

スリルを味わうよりも、ゆっくりと時間を楽しみたい。

中は部屋が写真で表示されており、使用している場所は明かりがついている。

使用していない場所を選んで、吟と共に部屋へと向った。

部屋の中は結構広く、色々なモノが置いている。

遊び道具やランニングマシーンと、必要かと思いたくなってくる。

通りで他の場所と比べると、金額は高かったわけだ。
< 258 / 330 >

この作品をシェア

pagetop