妖魔04~聖域~
外で最低限の出来る事をやるしかない。
周囲に人はおらず、目を気にする必要はないのだけどな。
ロベリアは蝶を眺めているので、チャンスは今しかない。
ありきたりではあるが、吟にディープキスをして交戦する。
吟の舌も動くので俺の頭がやられそうになる。
一分か二分か解らないが、時間が経ち唇が離れる。
「ぜえ、ぜえ、どうだ?」
「まあまあ、アル」
潤んだ瞳が俺を射ている。
更なる要求が出るんではないかと恐怖してしまう。
「少し進んだ場所にあるアル」
充電出来たのか、素直に教えてくれたようだ。
トータルすれば、1時間以上は自分の欲望のままに突き進んだんだからな。
改札の向こう側は、海の近くで潮風が鼻腔をくすぐる。
人は歩いておらず、時間が止まっているようだった。
アスファルトで固められた地に一軒家が多く、緑も比例して多い。
周囲の住人は、都会の雑音とは無縁だといってもよさそうだ。
吟の背中を追いながら、海の方面へと歩いていく。
段々と緊張感が高まっている。
駅を降りた時よりも数倍、長閑ではあるが空気の淀みを感じる。
普通の人間なら、魔力が混じった空気には気付かないだろう。
色がないし、普通の上手い空気と変わらないんだ。
今は魔力を感じられる。
四年の月日の中で感じ取れるようになった。
別段何かしたわけでもないが、突然のことだった。
理由があるとすれば、幾度となく吟と交わりを得たからか?
薄いものならわからないが、濃い魔力なら肌で感じられる。
普段の場所ならば、絶対に魔力が空気の中に混じるなどありえない。
魔力が空気に混じるとすれば、妖魔が集う場所だろう。
魔境の一部だとすれば、天国の島へと続く港があるのだろうか。
数分歩き続けたがクルトの影は見当たらず、海に辿り着いてしまった。
ガードレールの向こう側には砂浜があり、先には静かに漣が立っている塩水がある。
広がる地平線、どこまでも続いていく世界。
周囲に人はおらず、目を気にする必要はないのだけどな。
ロベリアは蝶を眺めているので、チャンスは今しかない。
ありきたりではあるが、吟にディープキスをして交戦する。
吟の舌も動くので俺の頭がやられそうになる。
一分か二分か解らないが、時間が経ち唇が離れる。
「ぜえ、ぜえ、どうだ?」
「まあまあ、アル」
潤んだ瞳が俺を射ている。
更なる要求が出るんではないかと恐怖してしまう。
「少し進んだ場所にあるアル」
充電出来たのか、素直に教えてくれたようだ。
トータルすれば、1時間以上は自分の欲望のままに突き進んだんだからな。
改札の向こう側は、海の近くで潮風が鼻腔をくすぐる。
人は歩いておらず、時間が止まっているようだった。
アスファルトで固められた地に一軒家が多く、緑も比例して多い。
周囲の住人は、都会の雑音とは無縁だといってもよさそうだ。
吟の背中を追いながら、海の方面へと歩いていく。
段々と緊張感が高まっている。
駅を降りた時よりも数倍、長閑ではあるが空気の淀みを感じる。
普通の人間なら、魔力が混じった空気には気付かないだろう。
色がないし、普通の上手い空気と変わらないんだ。
今は魔力を感じられる。
四年の月日の中で感じ取れるようになった。
別段何かしたわけでもないが、突然のことだった。
理由があるとすれば、幾度となく吟と交わりを得たからか?
薄いものならわからないが、濃い魔力なら肌で感じられる。
普段の場所ならば、絶対に魔力が空気の中に混じるなどありえない。
魔力が空気に混じるとすれば、妖魔が集う場所だろう。
魔境の一部だとすれば、天国の島へと続く港があるのだろうか。
数分歩き続けたがクルトの影は見当たらず、海に辿り着いてしまった。
ガードレールの向こう側には砂浜があり、先には静かに漣が立っている塩水がある。
広がる地平線、どこまでも続いていく世界。