妖魔04~聖域~
生命力
時を刻む音。
自分が生きている証である。
目が覚めると頭が少し痛む。
目が霞んで周りがよくは見えていないが、どこかの一室で寝ているということは解った。
「あ、う」
口が上手く動かない。
「まだ喋らないほうがいい。成功はしたが、安静でなければならない状態だ」
聞き覚えのある男子の声。
「お前は無茶をする」
問いかけに湿りがこもっている女性の声。
朧げに見える温かい人影。
手を伸ばせば、優しく柔らかい手がしっかりと掴む。
一人でないという事に安心した。
「お前は、自分を犠牲にしてまで助けたいのかい?」
口が動かない分、握っている手に力を込めて答える。
「優しい子だね。でも、誰かが悲しむ。覚えておくんだよ」
頭の痛さに耐え切れず、眠りの中へと逃げ込んだ。
自分が生きている証である。
目が覚めると頭が少し痛む。
目が霞んで周りがよくは見えていないが、どこかの一室で寝ているということは解った。
「あ、う」
口が上手く動かない。
「まだ喋らないほうがいい。成功はしたが、安静でなければならない状態だ」
聞き覚えのある男子の声。
「お前は無茶をする」
問いかけに湿りがこもっている女性の声。
朧げに見える温かい人影。
手を伸ばせば、優しく柔らかい手がしっかりと掴む。
一人でないという事に安心した。
「お前は、自分を犠牲にしてまで助けたいのかい?」
口が動かない分、握っている手に力を込めて答える。
「優しい子だね。でも、誰かが悲しむ。覚えておくんだよ」
頭の痛さに耐え切れず、眠りの中へと逃げ込んだ。