妖魔04~聖域~
平和な時を紡ぐ村、残酷な時を刻む心。
真逆の性質を含んだ世界の時が止まることなく、進んでいきます。
夜になると、姉は何事もないように帰ってきます。
妹はただ椅子に座っているだけで、姉を見ようとはしませんでした。
いつも以上に様子のおかしい妹に姉は手を差し伸べようとしました。
しかし、妹はそれを弾いて姉を睨みつけます。
「触らないでよ!この淫売!」
その一言により、姉妹の間には更に大きな溝が出来てしまいます。
姉は目を見開いたまま、時間が止まっています。
妹は憎しみとも取れるような目線を姉にぶつけ続けます。
「私、見たんだから!姉さんが娼婦の館に入っていくところを!」
「バレちゃったか」
寂しそうな視線になりながらも、目をそらそうとはしません。
「姉さん、何で、何で自分を売るようなことをするの!?」
「・・・・」
「男に媚びて、自らを罪人に仕立て上げるなんて、私には姉さんのしてることが解らない!」
妹は瞳に目を溜めながら、姉に訴えかけます。
「ごめんね」
「それしかないの!他に何か言う事はないの!」
「罪だと解っていても大切な仕事だから、頑張りたいの」
「何でよ!他にも仕事あるじゃない!」
「駄目だったの、お姉ちゃんには合わなかったみたい」
「だったら、何で私を頼らないのよ!姉さんに合う仕事を見つけて上げるよ!」
「気持ちは嬉しい。でもね、甘えたくないの」
「私、姉さんが体を売るなんて、耐えられない。心が痛いんだよ!」
「あなたの気持ちを踏みにじるようなことをして、ごめんね」
「これからも続けていくなんて、ヤダ!絶対、嫌だ!他の仕事ならいいけど、売女なんてやだ!」
しかし、姉の気持ちは鋼よりも堅かったのです。
真逆の性質を含んだ世界の時が止まることなく、進んでいきます。
夜になると、姉は何事もないように帰ってきます。
妹はただ椅子に座っているだけで、姉を見ようとはしませんでした。
いつも以上に様子のおかしい妹に姉は手を差し伸べようとしました。
しかし、妹はそれを弾いて姉を睨みつけます。
「触らないでよ!この淫売!」
その一言により、姉妹の間には更に大きな溝が出来てしまいます。
姉は目を見開いたまま、時間が止まっています。
妹は憎しみとも取れるような目線を姉にぶつけ続けます。
「私、見たんだから!姉さんが娼婦の館に入っていくところを!」
「バレちゃったか」
寂しそうな視線になりながらも、目をそらそうとはしません。
「姉さん、何で、何で自分を売るようなことをするの!?」
「・・・・」
「男に媚びて、自らを罪人に仕立て上げるなんて、私には姉さんのしてることが解らない!」
妹は瞳に目を溜めながら、姉に訴えかけます。
「ごめんね」
「それしかないの!他に何か言う事はないの!」
「罪だと解っていても大切な仕事だから、頑張りたいの」
「何でよ!他にも仕事あるじゃない!」
「駄目だったの、お姉ちゃんには合わなかったみたい」
「だったら、何で私を頼らないのよ!姉さんに合う仕事を見つけて上げるよ!」
「気持ちは嬉しい。でもね、甘えたくないの」
「私、姉さんが体を売るなんて、耐えられない。心が痛いんだよ!」
「あなたの気持ちを踏みにじるようなことをして、ごめんね」
「これからも続けていくなんて、ヤダ!絶対、嫌だ!他の仕事ならいいけど、売女なんてやだ!」
しかし、姉の気持ちは鋼よりも堅かったのです。