【詩集】タイムマシンの作り方

魔法使い



五十音の表を見ながら
あの日の僕が書いた手紙は
はじまりの魔法

言葉だって数字だって
音符だって
誰かが伝えた何かなんだろ

受け止めた僕らに
何ができるんだ


僕の職業は魔法使いだ
夢なんか全て魔法で叶う

ただ時間がかかるんだ
長い詠唱(ことば)で
夢を描き出していく



はじめの呪文は
「あいうえお」



夜が怖くて
お昼寝は嫌い
お絵かきが得意で
かけっこは好き

唸る右手に宿した今
3分間で未来を変えて

聞けよ この声を
貫く空の向こう側へ

踊る足音 夢見る いま

七の段は今じゃもう
魔法書を見なくても読める
あの日の僕が読み上げた
パズルみたいな呪文の上で
僕らの魔法は踊り出す


御託はいらない
手に取るテキスト

誰かを守りたい僕の為の
力が欲しい僕の為の


僕は魔法使いだ
夢だって叶えられる

僕の指先は魔法の杖だ
描いてきた呪文を集めて
地図を描こう

呪文に時間がかかるだけ

振り返れば ほら
こんなにも進んでる





【他でもない、自分の為の魔法】




頑張ろう受験生!



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