たった一人の… 【短編】
店が終わる頃、私は『彼氏』に戻った琉聖に電話をかけた。
琉『はいはぁ〜い☆』
羅『琉聖、もうすぐ終わるから。』
琉『了解☆じゃあ店の前でな!』
私は後片付けをしながら 左手首に今でもあるバングルを見た。
私は、琉聖と別れてからも一度も外さなかった。
外してしまったら、たったひとつの琉聖から愛されていたという証さえも 消えてしまいそうだったから…。
神様…私はもう二度と彼のそばから離れません。
ずっとずっと私達が二人で幸せな日々を送れるように いつまでも温かく見守っていてください…。
琉聖と一緒に生きていけるのなら 私はどんなに辛い事が起きても乗り越えていきます。
だから琉聖の笑顔だけは…琉聖の愛だけは…私から奪わないでください。