◇◆あじさい◆◇
夜も10時をまわった頃、部屋でケータイが音を鳴らせた。
沙織からだった。
『もしもし…。』
『もしもし風花ぁ?』
『うん。どうしたの沙織?』
『…っどうしたのって風花ぁ、あの後、とっつぁんとどうしたのかなぁ…って…。』
なんとなく分かっていた。
『…うん。
裕介とね、付き合えば?って…。俺も嬉しいって…。』
『えっ!?
…それで風花っ、なんて言ったの?』
『………。
何も、言えなかったよ…。
自分でもね、突然だったから、どうしていぃのか分かんなくて…。
でも…。
とっつぁんに、あんな風に言われたら…、ちょっとショックだったのかもしれない…。何も言えずに帰ってきちゃった…。』
『…風花ぁ…。』
『…ねぇ、沙織ぃ?
アタシ…。自分の気持ちが誰に向いてるのか、分かんないんだ…。』
『…あのね、風花…。
急がなくてもいいと思うんだぁ。裕介の事は、ずっと好きだった訳だし、とっつぁんだって、常にアンタの傍に居たんだから…。
選べない…ってゆ〜かぁ、自分の気持ち分かんなくなったって、仕方ないよ!』
『…ぅん。
でもね、一つだけハッキリしてる事があるの…。』
『…えっ?』
『アタシね、
クラス替え、とっつぁんとは離れたくなかった。』
『…風花ぁ…。
だったらもう答えなんて…。』
『…でも裕介とも一緒にって願った自分もいたの!
わがままだよね?欲張りだよね?分かってるんだけど…。分かってるんだけどなぁ…。』
『…そっかぁ…。
きっと、そのうち分かるよ。風花の…、本当の気持ち…。』
『ぅん。
ありがとう沙織。
いつも心配ばっかりさせちゃって…ごめんね。』
『ぅうん!
アタシほらっ!小さな親切大きな何とか〜ってやつ〜。じゃあ、また明日ね。』
『うん。また明日…。』
沙織との電話を切ると、今日の出来事がフゥ〜ッと蘇った。
裕介の事…。
とっつぁんの事…。
…そして、父の話…。
沙織からだった。
『もしもし…。』
『もしもし風花ぁ?』
『うん。どうしたの沙織?』
『…っどうしたのって風花ぁ、あの後、とっつぁんとどうしたのかなぁ…って…。』
なんとなく分かっていた。
『…うん。
裕介とね、付き合えば?って…。俺も嬉しいって…。』
『えっ!?
…それで風花っ、なんて言ったの?』
『………。
何も、言えなかったよ…。
自分でもね、突然だったから、どうしていぃのか分かんなくて…。
でも…。
とっつぁんに、あんな風に言われたら…、ちょっとショックだったのかもしれない…。何も言えずに帰ってきちゃった…。』
『…風花ぁ…。』
『…ねぇ、沙織ぃ?
アタシ…。自分の気持ちが誰に向いてるのか、分かんないんだ…。』
『…あのね、風花…。
急がなくてもいいと思うんだぁ。裕介の事は、ずっと好きだった訳だし、とっつぁんだって、常にアンタの傍に居たんだから…。
選べない…ってゆ〜かぁ、自分の気持ち分かんなくなったって、仕方ないよ!』
『…ぅん。
でもね、一つだけハッキリしてる事があるの…。』
『…えっ?』
『アタシね、
クラス替え、とっつぁんとは離れたくなかった。』
『…風花ぁ…。
だったらもう答えなんて…。』
『…でも裕介とも一緒にって願った自分もいたの!
わがままだよね?欲張りだよね?分かってるんだけど…。分かってるんだけどなぁ…。』
『…そっかぁ…。
きっと、そのうち分かるよ。風花の…、本当の気持ち…。』
『ぅん。
ありがとう沙織。
いつも心配ばっかりさせちゃって…ごめんね。』
『ぅうん!
アタシほらっ!小さな親切大きな何とか〜ってやつ〜。じゃあ、また明日ね。』
『うん。また明日…。』
沙織との電話を切ると、今日の出来事がフゥ〜ッと蘇った。
裕介の事…。
とっつぁんの事…。
…そして、父の話…。