◇◆あじさい◆◇
2限目のチャイムが鳴り、私と沙織は、思うままに落書きを始めた。


私は沙織の花嫁姿を描き、隣にはタキシードを着た和也の絵を描いてみた。


いつの日か、こんな日を迎えられたらいぃなぁ…と、心から思っていた。


『ねぇ、これ見てっ!』


沙織が見せてきたのは、スケッチブックいっぱいに描かれた星。小さいものから大きなものまで、たっくさん描かれており、右上に1つだけ流れる星。


『…流れ星?』



『うんっ!
この星がね、なんでも風花の願いを叶えてくれるから。早く祈って?』


沙織は子供の様な事を言って、私の前にスケッチブックを差し出した。
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