◇◆あじさい◆◇
学校へ行く為、顔を洗っていると母は普段と変わらず、まるで私が見えていないかのように洗濯カゴを抱えて行った。



話すキッカケが上手くつかめず、その後も母との距離は離れたまま、いつの間にか中学生活も残りわずかとなっていた…。





進路を考える時期には、母が側にいない事を確認するかのようにして、父に相談をしていた。



祐介は、あの事件の後、二週間学校を休んだが、私達が家まで毎日顔を見に行った事で、また皆で笑い合える日々を取り戻した。


祐介が補導された日、たまたま近くにいた同年代の男女グループが万引きをしているのを見てしまい、衝動にかられた祐介は、生まれて初めて自分の手を染めてしまったと言う…。
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