PRINCESS story

琴葉が目覚めないように、そっとドアを開け琴葉の部屋に入る。


いつのまに着替えたのか、さっきまで着ていたドレスではなく、部屋着を着た琴葉が、大きなベットで眠っている。

まだ少し呼吸が苦しそうなことを除けば、だいぶ落ち着いた様子だ。



また同じようなことが起きれば琴葉の命が危ない?


もし、俺が琴葉のアレルギーのことを知っていたら?

側にいた俺なら止められたのに。

そうすれば、こんな危険に琴葉をさらさなくて済んだのに。


俺が何も琴葉のことを知らないから…


自分を責めずにはいられなかった。


< 109 / 399 >

この作品をシェア

pagetop