PRINCESS story
結局、いつものように蓮にぃが私の大好物のミネストローネを大量に作ってくれた。
「ほら、好きなだけ食べな」
「蓮にぃ、ありがとう!でも……こんなに食べたら太っちゃうよ?」
「まあ、平気だろ。ちょっとくらい、いいんじゃん?」
「やだよ!」
ただ他愛ない会話をして、笑い合う。
今日はそんないつもなら当たり前な時間が、とても大切に思えた。
…不思議、だ。
一日にして、こんなにも何もかも変わってしまうことになるなんて……
この幸せな日常が、私のもとから消えてしまうなんて…