PRINCESS story

次の日、私は志保さんのもとを訪ねることにした。



「あれ、琴葉、どっか行くの?」

いつもより少しきちんとした洋服を着ている私に、奏斗が聞く。


「うん。今日、志保さんとお話することになったの」

「志保さん……と?」


奏斗の表情が曇った。


「どうかした?」

「いや……別に。
ただ…志保さん、俺のことあんまり良く思ってないんだよ。
王子には俺より兄さんのほうがふさわしいって思ってるみたいでさ」

「そうなんだ…」


「俺のことで嫌味とか言われないといいんだけど」

「もし言われたとしても私は平気だから、心配しないで?」

「うん」



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