PRINCESS story
「何してるの?」
突然後ろから声をかけられ、驚いて後ろを振り向くと、和也さんが立っていた。
「横、座っていい?」
「あ、はい」
和也さんと会うのは、婚礼の儀のとき以来初めてだ。
「こんな時間に何してたの?」
「少し、1人になりたくて…」
「そっか。姫も…大変だもんな」
「……姫、はやめてください。私には似合いません」
「えっ?そんなことないけど?でも、嫌なら琴葉ちゃん、でいいかな?」
「はい」