PRINCESS story
「王子妃だからって無理する必要はない。
言いたいことは正直に言えばいいし、笑いたいときは笑って、泣きたいときは泣けばいい。
奏斗とは夫婦なんだから、そのくらい当たり前だと思うよ、俺は」
“夫婦なんだから当たり前”
その言葉は、私の気持ちを重くした。
「まだ、お互いを深く知れてなくて、相手に本当の気持ちをぶつけられてない。
琴葉ちゃんはさ…奏斗のこと好き?」
その質問に、私はすぐには答えられなかった。
…どうなんだろう?
私は、奏斗を……
好き、なの?