PRINCESS story

「分かった…奏斗、もし、私にできることがあれば、言ってね?」

「ああ。ありがとな」


私、やっぱり頼りないのかな?


「そうだ、じゃあ私、部屋の掃除でもしとこうかな。奏斗の部屋も」

「掃除?そんなの、琴葉の仕事じゃないだろ?」

「ううん、いいの。私だって少しくらい、役に立ちたいし」

「そっか。じゃ、よろしく。
あっ、でも書類の位置とかは変えないで」

「了解。気を付けて行って来てね」

「ありがとう」



この時、どうして私は奏斗の部屋を掃除するなんて言ったのかな?


もしこんなことしなければ……


傷付かなくてすんだかもしれないのに…


< 129 / 399 >

この作品をシェア

pagetop