PRINCESS story
遺言
4月2日。
俺の18回目の誕生日。
生まれてから、俺は一度だって誕生日を楽しいと思ったことは無い。
年齢を重ねれば重ねるほど、王子としての責任が大きくなっていくことが、たまらなく苦痛だった。
周りの人たちから、いつも同じ言葉を掛けられるのもうんざりなんだ。
「期待してるよ」、って。
期待?何を俺に期待してるんだよ。
毎年、誕生日なんて来なければいいと思い続けてきた。
今年だってそうだ。
特に今年は、いつも以上に来てほしく無かった。
だって、18歳になってしまうから…