PRINCESS story

「関係ないって…
奏斗が暗い顔してても、ただ気付かないふりして黙って見てろって言うの?」


さっきの写真のこともあってか、今日はいつもなら言わないようなことも、頭で考えるより先に口から出てしまう。


「そういうことじゃない」

「それならどうして?
頼りないから?私が何も出来ないから?
だから、私には何も言わないの?」


思わず、聞いてしまった。

私のこの問い掛けに、少しの沈黙のあと奏斗が答えた。


「琴葉に言ったって、どうにもならないことだってあるんだよ。
頼んでもないのに、俺のことに勝手に首を突っ込まないでくれ」

「勝手にって…」


「分からないのか?迷惑なんだよ…」



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