PRINCESS story

琴葉とちゃんと話すべきか迷ったが、とりあえず少し時間を置こうと思い、俺は公務の資料を取りに書庫へ向かった。



「兄さん?」


書庫へ行く途中、テラスで和也兄さんを見つけた。


「おぅ。奏斗、久しぶりじゃないか」


そういえば最近ゆっくり話してなかった。


小さいころはまるで兄弟のようによく遊んでもらった。

しかし、俺が王子として振る舞わなければならなくなってからは、年下の俺の方が位が上であることにお互い違和感を感じ、あまり話さなくなった。



「奏斗、久々に少し話さないか?」


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