PRINCESS story

宮殿に帰り、琴葉にこのことを話すと、一瞬戸惑ったような表情を浮かべたが、すぐに笑顔で了承してくれた。


「沙穂さんとお話できるの、楽しみにしてるね。
きっと、私の知らない奏斗をたくさん知ってるんだろうな」


明るくそう言う琴葉に、胸が痛んだ。


本当は複雑な気持ちなはずなのに、嫌だって言いたいかもしれないのに……

こうやって、俺はまた琴葉の優しさに甘えてしまう。


分かってるんだ…

最低だ、って。

傷付けてるって………


ごめんな…

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