PRINCESS story










人前で涙を流すのは、何年ぶりだろう。


琴葉の言葉に、思わず涙が溢れた。



『思いをぶつけて』

誰も、俺にこんなことを言ってくれる人はいなかった。


だから、嬉しい時も、悲しい時も、そして辛い時も、俺は誰かに気持ちを見せたことは無かった。



でも、甘えてもいいんだ、と琴葉は、そう思わせてくれた。



< 177 / 399 >

この作品をシェア

pagetop