PRINCESS story
「……僕の妻になる女性は、どんな女性なのですか?」
「昨日、初めて直接お会いしました。
琴葉様は、王子と同い年で、三上財閥のご令嬢です」
同い年…
「育ちは王室と全く関係のない一般のご家庭ですが、気品のある素敵なお嬢様です」
「彼女が選ばれた理由は?」
「申し訳ございません、今はまだ申し上げないよう、王様より言われております。」
なんだよ、それ…
父の意図が分からなかった。
三上 琴葉
俺は、まだ名前しか知らない彼女を、心から哀れだと思った。