PRINCESS story
「これまで、和也さんにはたくさん助けてもらいました。
和也さんが居なかったら、私、王室で頑張ってこれなかった。
だから、本当に感謝しています」
私は一呼吸置いてから続ける。
「でも、私が今、一番支えたい、側に居たいと思うのは奏斗です。
これから先も、きっと私の気持ちは変わりません…」
本当は、こんなこと言いたくない。
だけど……
「奏斗以外の誰かを、愛することは、私にはできません。
それがたとえ、和也さんだとしても」
私には、和也さんの気持ちを受け取ることは出来ないから。
はっきり言わないと、もっと和也さんを傷付けてしまうことになる。
「琴葉ちゃんの気持ちは…もう変わらないんだね?」
「はい」