PRINCESS story








「ただいま………」


琴葉の部屋の灯りはついているのに、琴葉の返事がない。


「琴葉ー?」


ふと視線をベットの方へと向けると、琴葉が力なく床に座り込んでいた。


「琴葉!」

俺は急いで琴葉に駆け寄った。


「どうした?何があった?
具合でも、悪いのか?」


琴葉をベットに座らせながらそう言うと、琴葉は俺に雑誌を手渡した。


「これは……?」

「学校から帰ってきたら、置いてあった」


手渡されたのは週刊誌だった。



「これは……」


嫌な予感がした。

たいてい、こういうものに載っているのはスキャンダルだ。


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