PRINCESS story
2つ目の理由は、マスコミに囲まれた時、少しでも印象を薄くしたいと思ったから。
きっと、今日はスキャンダルについて問いただされる。
それを考えるだけで気持ちが憂鬱だ。
「姫、出来ました」
「ありがとうございます」
私は、鏡に全身を映した。
「今日みたいな格好だと、普通の女子高生みたいですよね。
久しぶりで、少し嬉しいです」
「姫はスタイルが良いですから、どんな洋服でもお似合いになります」
「翔子さん、お世辞はいりませんよ」
「お世辞じゃありませんよ?」