PRINCESS story

透き通るように白い琴葉の肌に、ピンクゴールドのネックレスが光る。


「…似合ってる」

俺の言葉に琴葉は恥ずかしそうに笑った。


俺が、今回ネックレスを選んだのには理由がある。


王室では、結婚指輪は代々続いている大切なもので、公務の時以外は厳重に保管されているため着けることが出来ない。


だから、とりあえずその代わりに、と思い選んだ。



初めは、普段着けられるペアリングにしようかと思ったが今回は止めた。


いつか、ちゃんと自分の気持ちを琴葉に伝えられる時が来たら、その時に指輪は渡そう、と自分の中で決めたからだ。




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