PRINCESS story

辺りはもう薄暗い。

人通りも少なく、なんだか気味が悪い。


早く帰ろう…


そう思って足取りを少し早めたが、不意に誰かに後をつけられている気がした。


まさかとは思いつつ、怖くなって携帯を取り出した時だった。



「待て、電話したら殺す」


突然、後ろから誰かに腕を捕まれた。


恐る恐る振り向くと、そこには3人の若い男が立っていた。



「琴葉姫」


薄ら笑いを浮かべながら、男たちが私を取り囲む。



「やめてください…」


「嫌だね。俺たち、金もらって頼まれて来たんだよね」


頼まれて?

何を?誰に?


何をされるのか分からず、今まで感じたことのないほどの恐怖に襲われる。




< 277 / 399 >

この作品をシェア

pagetop