PRINCESS story
辺りはもう薄暗い。
人通りも少なく、なんだか気味が悪い。
早く帰ろう…
そう思って足取りを少し早めたが、不意に誰かに後をつけられている気がした。
まさかとは思いつつ、怖くなって携帯を取り出した時だった。
「待て、電話したら殺す」
突然、後ろから誰かに腕を捕まれた。
恐る恐る振り向くと、そこには3人の若い男が立っていた。
「琴葉姫」
薄ら笑いを浮かべながら、男たちが私を取り囲む。
「やめてください…」
「嫌だね。俺たち、金もらって頼まれて来たんだよね」
頼まれて?
何を?誰に?
何をされるのか分からず、今まで感じたことのないほどの恐怖に襲われる。