PRINCESS story

琴葉をそっとベットに降ろすと、すぐに医者がやってきた。



「王子、申し訳ありませんが、少しだけ外でお待ちください」



本当は側に居たかった。


でも、河西さんに言われるまま、俺は琴葉の部屋を出た。



前に、琴葉がアレルギーの発作を起こしたのを思い出す。


あの時も、俺が知っていればあんなことにはならなかった。


今日だって、俺が一緒に行っていれば良かったんだ。



そういえば、朝から少し風邪気味で具合が悪そうだった。


どうして、声を掛けなかったのだろう…


様々な後悔が押し寄せてくる。



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