PRINCESS story
部屋を出た私の気持ちはいつになく沈んでいた。
王室に入ってから、どうしても志保さんにだけは私の存在を認めてもらえない。
悔しくてたまらなかった。
私だけじゃなく、奏斗までもが否定されることが、耐えられなかった。
どうすれば認めてもらえるのだろう?
「私は……どうすればいいの?」
出口のない暗黒の迷路に迷い込んでしまったかのように、答えのない問いに苦しめられる。
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