PRINCESS story
「奏斗……お前の気持ちも分かった。
姫を守りたいという気持ち、ちゃんと私が受け取ろう。
姫が脅迫されている件については、私が内密に調査を進めさせる。
姫には護衛も付ける。それでいいか?」
「父上……」
反論する気力も無かった。
「父上、ありがとうございます」
「王様、申し訳ありません」
「なぜ、姫が謝るんだ?」
「ご迷惑をおかけしてしまいます。
この責任は、私が…」
「何を言ってる?
大切な娘を守るのも父の仕事だ」
「王様……」
琴葉の目から大粒の涙がこぼれた。