PRINCESS story
何気なく、奏斗が支えてくれる。
「行こう」
「うん」
私は奏斗に支えられて歩きながら思った。
やっぱり私はまだまだ無力で、1人じゃ何もできない。
だから、今回も結局、皆に迷惑を掛けてしまった…
いつか恩返しをしなきゃ。
もっともっと立派になって、迷惑を掛けた分以上の恩返しを。
迷惑を掛けてしまったことは、本当に申し訳ないな、と思う。
でも、嬉しかった。
王様が私を娘だって言ってくれたこと。
すごく嬉しくて、私はここに居ていいんだと思えた。