PRINCESS story
「今から話すのは、決して外部に漏れてはならないことだ」
王様が眉間にしわをよせながら、神妙な面持ちで言った。
部屋に緊張が走る。
「……これまで、姫がたくさん危険な目に遭ってきたことに関して、徹底的に部下に調査させたところ…」
王様が言いづらそうに口籠もった。
「…全て……志保さんの仕組んだことだと判明した。
姫が猫を好きだと情報を流したのも、スキャンダルのことも…
そして最近のことも、全てだ」
私は言葉を失った。
やっぱり…
「そんな…父上、それは事実ですか?」
奏斗が驚きを隠せない様子で言う。
「事実だ。志保さんも認めている」
そうじゃなければいいな、という私の願いは届かず、予想通りになってしまった…