PRINCESS story
「謝って許されることじゃない…
だけど、謝らせてほしい」
今、私の前には和也さんがいる。
志保さんの処分は厳重注意だけになった。
私はそれで良かったと思っている。
「まさか、母さんがこんなことをしてたなんて知らなかった。
知っていたら、止めたのに…
一番傷付けたくなかった人を、傷付けていたのが自分の母親だったなんて、君にあわせる顔も無い」
本当に心から申し訳ないと思っている和也さんの気持ちが伝わってくる。
「母さんのことを許してほしいなんて言えない。
でも、どうか……恨まないでほしい。
図々しいお願いだってわかってるけど、恨みの記憶として君の中に残るのは、辛すぎる」