PRINCESS story
宮殿に戻ると、琴葉の部屋の電気は消えていた。
代わりにダイニングの電気がついている。
「琴葉…?」
俺がダイニングをのぞくと、琴葉がテーブルに突っ伏して眠っていた。
テーブルにはたくさんの料理が並べられたままだ。
きっと、俺を待ってたんだ…
起こすかどうか一瞬迷ったが、俺はそっと声を掛けてみた。
すると、琴葉は驚いたように目を開けた。
「ただいま」
「あっ…おかえり。
ごめん、寝ちゃってた」
「俺を待っててくれたんでしょ?」
「うん」