PRINCESS story

「先に食べてて良かったのに」

「それじゃあ意味がない」

「えっ?」


「今日はどうしても一緒に食べたいの。
この料理、私が作ったから」



琴葉が作った?


いつも専属の料理人が居るはずなのに…




「どうして、琴葉が?」

「……私、まだ奏斗に何もプレゼント用意出来てなくて…
だから、とりあえずの私からの誕生日プレゼントのつもりで作ったの。

こんなの、プレゼントにならないって分かってるけど…食べて?」


「こんなにたくさんの料理……
今までにもらったことない、どんなものより立派なプレゼントだ」


「…本当?」

「うん。ありがとう」




< 384 / 399 >

この作品をシェア

pagetop