PRINCESS story
忠告
入浴を終えた私は、広い部屋を見回してみた。
全体的に白を基調としていて清潔感があり、なかなか落ち着く。
中野さんが言っていたように、洋服などはすべて大きなクローゼットの中に用意されていた。
とりあえず私はそこから一番シンプルそうなワンピースを選び、着替えた。
「ねえ」
突然声をかけられ振り向くと、ガラス扉越しに奏斗王子が立っていた。
今、気付いたけれど、私と彼の部屋はただガラス扉一枚で仕切られているだけ。
これでは、何をしているのかお互い丸見えだ。
プライベートなんてありそうもない…
明日から気を付けよう……