PRINCESS story
「奏斗のこと、幸せにする」
「琴葉…それは男の台詞だよ。
俺が、琴葉を絶対幸せにする」
俺から体を離した琴葉は、笑いながら美しい涙を流した。
その涙が太陽に反射して輝く。
「俺以外の前で、こんな綺麗な涙、流さないで」
俺は、琴葉の涙をそっと親指で拭った。
そして、そっと、琴葉の唇にキスをした。
あまり長い時間では無かったけれど、それで十分だった。
気持ちが繋がっていることを、全身で感じられた。
「琴葉……愛してる」
琴葉は笑顔だった。
「私も…」