PRINCESS story
いつの間にか眠ってしまっていた私は、誰かの気配を感じて目を覚ました。
「雅さんっ!」
「あら、ごめんね。起こしちゃった?」
私が感じたのは、雅さんの気配だった。
雅さん、なんて呼んじゃったけど、失礼にならなかったかな?
「奏斗から琴葉ちゃんが疲れて部屋で休んでるって聞いたから…
少し話したくて来ちゃった」
雅さんはベッドの傍にあった椅子に腰掛けながら言った。
「疲れ、とれた?」
「もう、全然大丈夫です」
「そう。良かった。
実は私、琴葉ちゃんとお話したいなって思ってたんだけど、今いいかな?」
「はい」
私の返事を聞いて、雅さんは優しくニコッと笑った。
なんて、魅力的な人なんだろう……