PRINCESS story
第二章
視線
突然、王子妃となった私だが、高校には今まで通り通うことを王妃様が許可してくれた。
友達に別れの挨拶も出来ないまま、王室に閉じ込められてしまうのかと思っていたので、王妃様の計らいはとても嬉しかった。
学校に居る間だけは、普通の女子高生でいられる……
そんな期待をして向かった高3初日。
私は、自分の考えが甘かったことを思い知らされることとなった。
王子妃である私は、校門の前まで専属の車で送迎される。
それが、かなり目立ってしまう。
私が車から降りると、皆の視線が一斉に集まった。
そして、決まってコソコソ周りの人と話しだすのだった。