PRINCESS story
「だけど、わかってほしい…
私は、彼の妻として…彼を支えるって決めたの。
簡単なことじゃないけど、精一杯、彼を支えるって…」
「琴葉…」
「理不尽なことだらけで、訳が分からなくて、本当は今、私ね、おかしくなりそうなんだ。
でも、強くならなきゃいけないときみたいだから、王子妃として…強くなって、生きていく」
私の言葉を聞いて梨奈が静かに口を開く。
「この春休みに、琴葉に何があったのか私たちには分からない。
でも、琴葉の強い気持ちは分かった。
琴葉、私たちどうすればいい?
あまりに突然すぎて、どう接したらいいのか分からないの」