PRINCESS story
「Kanato,are you OK?
(奏斗、大丈夫かい?)」
あまりに長い間、俺が黙り込んでいたせいか、リチャード皇太子が心配そうに聞いてきた。
その声で突然、俺は我に返った。
琴葉のことを考えていたら、公務中であることを一瞬忘れそうになったみたいだ。
「Oh,sorry.
(ああ、ごめんない)
I thought about something a little.
(少し、考え事をしていました)」
公務の最中に考え事なんて…
今日の俺、どうかしてるよな……