真っ赤なチェリーの復讐
赤信号が青に変わり、俺はアクセルを踏む。
……どうする?自首するか…?
…待てよ。
つーか、このボケ女、どうするよ!?
ボケてはいるが、人殺しだぞ!?
冗談じゃねぇ!!
人殺しと一緒にいるなんてゴメンだ!!
俺は、急ブレーキで車を停めた。
「どうか、なさったんですか?」
「……降りろ。」
一瞬の沈黙の後、女は口元を緩めて微笑んだ。
「本当に、それでいいんですか?」
…………は?
「世間が見たら今の状況って、どう思うでしょうか?」
「なに言って……。」