真っ赤なチェリーの復讐
「…お聞きしても、よろしいでしょうか?」
「何を?」
「朔様は、なぜ強盗を?」
「朔様って何だよ。」
「…………では、朔ちゃん?」
その瞬間、俺は吸っていた煙草をむせた。
「だ、大丈夫ですか!?」
「………アンタ、いくつ?」
「21です!」
……5つ年下から“朔ちゃん”って………。
俺は、咳払いをしてから口を開く。
「………強盗は借金があったから…と、俺でもやれば出来るって思いたかったから。」
奥田梨子は、首を傾げる。